Google広告「オークション分析」の見方と活用方法

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Google広告の管理画面に「オークション分析」という項目があるのは知っているけれど、いまいち活用できていない人も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事ではオークション分析の見方から具体的な活用方法について紹介します。

Google広告のオークション分析とは?

Google広告の管理画面から「オークション分析」の説明を見ると、以下のように記載されています。

オークション分析レポートでは次のことができます。
・検索における他社との競合状況を比較する
・リーチを拡大できる機会を探る(単価設定と予算を再配分する)
このレポートは、インプレッション シェアが 10% を超える検索キャンペーンとショッピング キャンペーンでのみご利用いただけます。
オークション分析レポートの詳細

つまり、検索キャンペーンまたはショッピングキャンペーンにおける、「競合状況」を把握することができるのが、オークション分析です。

そして競合状況を把握し、

オークション分析の見方

Google広告のオークション分析は、
①サイドバーの「キャンペーン」を選択
②「オークション分析」を選択
③対象の「キャンペーン」または「広告グループ」を選択
することで、各指標における競合状況を表示することができます。

各指標について

「オークション分析」には6つの指標があります。それぞれをどういう意味を持ち、どのように数値を捉えれば良いのか、見ていきましょう。

指標説明詳細
インプレッションシェア実際の表示回数を、予想される表示回数の推定値で割った値
※インプレッションシェア=表示回数÷表示可能だった合計回数
詳細 ▼
重複率同じオークションであなたと他の広告主が同時にインプレッションを獲得した割合詳細 ▼
上位掲載率あなた以外にもインプレッションを獲得した広告主がいたオークションで、他の広告主の広告があなたのものより上位に掲載された割合詳細 ▼
上部表示率
※上位プレースメント表示率
あなたの広告(表示している行によっては他の広告主の広告)が検索結果ページの上位の広告が掲載される場所に表示された割合詳細 ▼
最上部表示率
※ページ最上部表示率
上位の広告の中で最上部に表示された広告のインプレッションの割合詳細 ▼
優位表示シェアオークションであなたの広告が他の広告主の広告よりも上位に掲載された割合、またはあなたの広告のみが掲載された割合詳細 ▼

インプレッションシェア

インプレッションシェアとは、広告が表示される可能性のあった機会のうち、実際に表示された回数の割合を指します。計算式は以下のようになります。

インプレッションシェア=表示回数÷表示可能だった合計回数
例えば、表示される機会が1000回あったにも関わらず、実際に表示された回数が200回だった場合、インプレッションシェアは20%となり、表示に至らなかった800回は機会損失になってしまっていることが分かります。
競合に比べて、インプレッションシェアが低い場合は「損失理由」を特定したうえで、次の施策を打ちましょう。損失理由の特定は、キャンペーンの「表示項目」から確認しましょう。
広告予算によるものなのか、広告ランク(入札単価や広告の品質など)によるものなのかを確認することで、次の打ち手を考えることができます。

重複率

重複率とは、あなたの広告と他社の広告主がオークションで同時にインプレッションを獲得した割合を指します。ここではインプレッションを「オークションへの参加」と考えてみましょう。

例えば、キーワード「X」のオークションが4回あった場合の各社の参加状況を見ると、A社3回なので重複率は75%、B社とC社は2回で50%、D~H社は1回で25%となります。

このとき、自社の広告とA社の広告は75%の割合で同時に表示されていることなります。視点を変えて、ユーザーの目線で考えると重複率の高い競合他社と自社は「比較対象」にされています。

そこで、重複率の高いA社とは比較されることを前提とし、自社がより選ばれやすくするために、広告文や訴求内容の見直すといいでしょう。

上位掲載率

上位掲載率とは、他社の広告があなたの広告より上位に掲載された割合を指します。

あなた以外にもインプレッションを獲得した他の広告主がいたオークションにおいて、他社広告が上位に掲載された割合が数値として表示されます。

自分の欄が「-」となっているのは、あくまでも競合他社との比較による数値であるため、自分の欄に数値は記載されません。

例えば、A社の上位掲載率が90%だった場合、あなたとA社が同じオークションに参加した際、90%の割合でA社の広告があなたの広告より上位に表示されていることが分かります。

ここで、A社より上位に表示したいと考えた場合、「広告ランク」を高めることで上位に表示できる可能性が高まります。

広告ランク=入札単価×品質スコア(推定クリック率×広告の関連性×LPの利便性)
入札単価を高めたり、広告文の見直しをしたり、キーワードと広告文のマッチ度を高めたり、LPの利便性を向上させることで、広告ランクの上昇が見込め、あなたの広告をより上位に表示することができます。

上部表示率(上位プレースメント表示率)

上部表示率(上位プレース表示率)は、検索結果の上部に表示された割合を指します。

「検索結果の上部」とは、(広告以外の)自然検索結果の上を指し、最大で4件の広告が表示されます。そのためこの4件のいずれかに表示されることで、検索結果の上部へ表示されたと見なされます。

例えば、広告が100回表示されたうち20回が自然検索より上部のいずれかに表示された場合、ぺージ上部表示率は20%となります。

ページ下部に表示される場合と、ぺージ上部に表示される場合とでは、広告のパフォーマンに大きな違いがでることがあるため、広告のパフォーマンスが低下した場合などは、競合他社の指標に変化がないかチェックしてみましょう。

最上部表示率(ページ最上部表示率)

最上部表示率(ページ最上部表示率)とは検索結果の上部(最大4件)のなかで1番上に表示された割合を指します。

前述の「上部表示率」は、検索結果の上部4件のいずれかに含まれた場合の指標ですが、この「最上部表示率」はその中でも、1番上に表示された割合となります。

例えば、広告が100回表示されたうち30回が検索結果の最上部に表示された場合、ぺージ最上部表示率は30%となります。

自社の「社名」で広告出稿している場合などは、最上部を獲得することで、自社を検索してきたユーザーに対して即座に、自社の広告を見せることができます。

優位表示シェア

優位表示シェアとは、①あなたの広告が他社の広告よりも上位に掲載された割合、または②あなたの広告しか表示されなかった割合です。

例えば、あなたが競合他社として意識しているA社と比べて、どれくらい優位に表示されているかを把握することができます。

A社の優位表示シェアが30%であった場合、広告表示10回につき3回は、自社の広告がより上位に表示されているまたは、自社の広告のみが表示されたことになります。

そのため、この数値が高いほど、広告のパフォーマンスが高いと言えるでしょう。

逆を返せば、10回中7回は他社が優先的に表示されていることになりますから、特に強く意識する競合他社がいる場合は、この数値を高めていくことが重要です。

オークション分析の活用方法

自社の状況を把握する

どのスコープで、オークション分析をするかによって、見えてくる課題が変わってきます。オークション分析が使えるのは、以下の3つになります。

・キャンペーン単位
・広告グループ単位

・キーワード単位

自社の出稿状況(キャンペーン構成、アカウント構造)などから、重要視するスコープを定めて分析していきましょう。

例えば、「特定のキーワードで、絶対に上位を死守したい」というお考えがあるのではれば、キーワード単位でのオークション分析を参考にしましょう。

また「特定のキーワード群での競合指標を見たい」ということであれば、広告グループ単位やキャンペーン単位で参照すると良いでしょう。

競合の状況を把握する

オークション分析では、自社の状況だけでなく、競合の状況も確認することができます。
例えば、競合の指標を見ながら、先月に比べて今月はインプレッションシェアが高くなっていることが読みとれる場合、競合が広告配信を強めていると考えることができます。
また良くコンバージョンの獲れるキーワード単位でのオークション分析から、競合のインプレッションシェアや重複率が高くなってきている場合は、競合も同キーワードによるコンバージョンが多い、または獲得できると気づいたと考えられます。
このように競合の状況がつぶさに確認できるので、その数値を基に自社の広告を調整していくことができます。

まとめ

「オークション分析」では、自社や競合の出稿状況をつぶさに確認することができる便利なツールです。

また、分析の対象としては「キャンペーン単位」「広告グループ単位」「キーワード単位」と自社の広告戦略に沿った分析が可能です。

競合他社の配信状況は、なかなか知り得る機会がありませんが、このオークション分析を活用することで、精度の高い数値を把握でき、分析の一助になることは間違いありません。

まずは、前月と今月の比較からでも、どのような変化が起こっているのかを確認して、今後の広告運用にお役立てください。



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