ランディングページ(LP)は、ユーザーをコンバージョンに導くための重要なツールです。
この記事では、LPの核となる「ファーストビュー」「ボディ」「クロージング」という3つの基本的な構成要素を詳しく解説します。各セクションがどのように訪問者の行動を誘導し、最終的な目標達成に貢献するのかをご紹介します。
効果的なLPを作成するためのポイントをご参考にして頂き、自社のウェブマーケティング戦略の強化に活かしてください!
LPの構成要素
LPの要素を分けると、大きく3つの要素に分けられ、以下のような流れで構成されます。
- ファーストビュー
- ボディ
- クロージング
です。各要素の役割を理解し、最適な情報を盛り込むことが、LP制作において重要になります。まずはそれぞれの役割を把握していきましょう。
ファーストビュー
ファーストビューは、ランディングページ(LP)における重要なエリアです。なぜなら訪問者が最初に”必ず”目にする部分で、ユーザーの注意を引きつけることができるためです。
ファーストビューには、明確で魅力的なキャッチコピー、LPの目的を簡潔に説明する補足文、そしてユーザーに行動を促すためのコール・トゥ・アクション(CTA)ボタンを配置します。
キャッチコピーは、ユーザーの求める情報が瞬時に理解できる内容やデザインにする必要があります。例えば、画像や動画を用いることで、視覚的にも訴求力を高めることを推奨しています。
またファーストビューの設計は、ユーザーがページを離れずに内容をさらに見たい!読み進めたい!と思わせるために、工夫が必要な部分となります。最適なものが見つかるまで様々なパターンで試すことが望ましいです。
ボディ
LPの「ボディ」とは読んで字のごとく、ぺージにおける「カラダ」の部分となります。
ファーストビューに記載している情報とのギャップが生まれぬよう、提供する商品やサービスの具体的なメリット、機能、利用方法などを展開していきます。
ボディのコンテンツには、ユーザーに商品やサービスの価値を納得してもらうためのもので、証拠となるデータ、実例、ユーザーボイス(お客様の声)など、説得力を持たせる要素が不可欠です。
ボディ部分は複数のセクションに分け、各セクションごとに一つの主要なポイントにフォーカスを当てることが推奨されます。これにより、情報が整理されて理解しやすくなります。
クロージング
クロージング部分はLPの最後に位置し、ユーザーに具体的な行動を促すためのエリアです。言いかえれば、ユーザーにLP上で起こして欲しい行動に誘導するためのエリアです。
ここでは再度、コール・トゥ・アクション(CTA)ボタンを配置し、ユーザーが行動を起こすよう強く促します。
このクロージング部分では、行動を後押しするための特典や期限付きオファーを提示することが有効です。なぜなら、ユーザーを顧客に変換する最後のチャンスであり、感情に訴えかけるメッセージや、利用することで解決される問題を強調することが重要となります。
クロージング部分での呼びかけが、コンバージョン率の向上に直接影響します。
ターゲットの特定
LPの成功は、ぺージの構成によることは間違いありませんが、それ以前にターゲットを明確に特定することが大前提にあります。なぜなら、LPを見てアクションをするのはユーザーであり、ユーザーにアクションを起こしてもらうための構成要素は、ターゲットを明確にしなければ制作できないからです。
このようにターゲットが不明確な場合は、LP内の情報は30,000となり、どのユーザー層にも訴えかけることが難しくなってしまいます。そこで、適切なターゲットを特定し、そのターゲットとの接点を作るためにLP構成を考える必要があるのです。
ターゲット分析と接点作り
ターゲットを特定するには、データ収集と分析が重要になります。
まずは既存の顧客データや市場調査、SNSなどで情報を収集します。ここでは、ターゲットとなるユーザーのデモグラフィック(年齢、性別、職業などの個人的な)情報に加え、サイコグラフィック(興味関心、ライフスタイルなどの価値観)情報を洗い出しましょう。
そして、彼らの行動パターンを理解することで、どのようなタイミングで自社の商品やサービスとの接点を持てそうかといった予測しましょう。そうすることで、LPを構成する要素もよりターゲットに寄せた作りにすることができます。
LP構成の鉄板法則!フレームワークを活用する
LP構成の鉄板法則としては、フレームワークを活用することです。特に以下で紹介する3つのフレームワークはLP制作において大いに役立ちます。
新PASONAの法則
「新PASONAの法則」は、神田昌典氏が提唱されたマーケティング、特にセールスライティングにおける法則を表したものです。「PASONA」とは、以下6つの頭文字を取ったものです。
- Problem:問題
- Affinity:親近感
- Solution:解決策
- Offer:提案
- Naroow down:絞込
- Action:行動
問題 | ユーザー(ターゲット)が抱える問題を明確にし、問題提起します。そうすることで、その先のコンテンツを読み進めてくれます。 |
親近感 | より具体的にユーザーの抱える問題を浮き彫りにしていきます。実際の「事例」や「声」を記載することで、「あ、私と同じだ!」と親近感を抱いてもらいやすくなります。 |
解決策 | 問題に対する「解決策」を提示します。これまでに問題に対して共感しているユーザーは「そんな商品があるんだ!」「それいいかも!」と思ってくれます。 |
提案 | 解決策をより具体的に解説してあげます。「なるほど!だから(問題が)解決するんだな」「解決しそうだな」と解決策に対して納得できます。 |
絞込 | 提示した具体的な解決策に「限定的」な要素を持たせましょう。この絞り込まれた条件と、自分(ユーザー自身)が当てはまると、「買おうかな」という気になってもらうことができます。 |
行動 | ユーザーに行動を促します。 |
そして、これらの項目を「P→A→S→O→N→A」の順にライティングすることで、ユーザーに行動を促すことができるという法則です。
提唱者である神田昌典氏が、検証の末にたどり着いた法則であるため、この新PASONAの法則をLPにしっかりと落とし込むことで、LPの成果に期待ができるのです。
AIDMAの法則
「AIDMAの法則」は、消費者が商品やサービスを購入するまでの心理的なプロセスを表すマーケティング理論で、以下の5つの頭文字から成り立っています。
- Attention:注意
- Interest:興味
- Desire:欲望
- Memory:記憶
- Action:行動
注意 | ユーザー(ターゲット)の注意を引き付けます。魅力的なキャッチコピーや情報が重要になります。 |
興味 | 商品に興味を持つ段階で、ユーザーが商品の特徴や利益に関心を持てるようなコンテンツを提供します。 |
欲望 | 興味が欲望に変わる段階で、ユーザーがその商品を「欲しい」と感じるような情報を発信します。 |
記憶 | 商品やブランド名がユーザーの記憶に留まるようにし、再び商品を見た時に認識できるようにします。 |
行動 | ユーザーに行動を促します。 |
このマーケティング理論を活用し、「A→I→D→M→A」の順にライティングすることで、ユーザーに行動を促すことができます。
誘導でCVRを高める!
LPでの目的(資料請求や問い合わせ、電話など)を達成することをコンバージョンといい、その確率をコンバージョン率(CVR)と呼びます。
そして、このCVRに直接影響を与えるLP内の要素として、コール・トゥ・アクション(CTA)があります。
CTAとは?
CTAというのは「Call To Action」の頭文字をとったもので、ざっくり翻訳すると「行動を促すためのかけ声」です。
はじめてあなたのLPを訪れたユーザーは「どこに、どんな情報があるのか」はさっぱり分かりません。だからこそ「具体的な案内」が重要になります。そしてこの具体的な案内こそが「CTA(行動を促すためのかけ声)」なのです。
またCTAは、「ボタン」「ボタンテキスト」「マイクロコピー」の3つから構成されています。特に、ユーザーへ直接的に訴えかける「ボタンテキスト」と「マイクロコピー」は複数パターンを試して最適解を見つけ出すことが重要です。
行動を起こす理由付け
CVRを高めるには、ユーザーに今すぐ行動を起こす理由付けをしてあげることが重要です。ユーザーの「今すぐ」を引き起こすには、「限定」や「解消」「保証」が有効です。例えば以下のようなものがあります。
- 特典
- 早期解決
- 返金保証
- 返品保証
特典 | 「サンプルをプレゼント」や「今なら2つ買うと1つ無料」といった限定感を出すことが有効です。 |
早期解決 | 商品やサービスがユーザーの悩みを解決するものであるならば、「30秒で申込完了」や「3営業日以内に発送」「今すぐ受け取れる」といった具体的な解決までの時間を示すことが有効です。 |
返金保証 | 「満足できなければ全額返金」など、返金を保証するものです。商品やサービスに自信がある場合は、このような保証を付けることが有効です。 |
返品保証 | 「気に入らなければ返品可能」など返品を保証するものです。返金保証同様に商品やサービスに自信がある場合は、このような保証を付けることが有効です。 |
まとめ
ランディングページ(LP)の構成は主に「ファーストビュー」「ボディ」「クロージング」の3つの要素から成り立ちます。
ファーストビューは、訪問者が最初に目にする部分で、魅力的なキャッチコピーと行動を促すCTAボタンを配置し、ユーザーの注意を引きます。ボディ部分では、商品やサービスのメリットや実例を詳細に説明し、ユーザーに価値を理解してもらいます。最後のクロージングでは、ユーザーに具体的なアクションを促すCTAを再提示し、コンバージョンを目指します。
これらの要素は、効果的なLP制作において重要で、ユーザーがページを通じてスムーズに目的地に導かれるよう設計されています。ぜひ参考にしてみてください。