書いてあること
- こんな人におすすめ:LPを持っているが成果に満足していない中小零細企業の経営者やマーケティング担当者
- 課題:LPの改善をしたいが、何から手をつければいいのか分からない。
- 解決策:「LPO」を理解し、無料ツールで分析しながら改善点を探る。
はじめに
自社のマーケティングやWEB制作に携わっている方は「LPO(ランディングページ最適化)」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも、実際に「LPOってなんだろう?」「LPOって本当に効果あるの?」と思われている方も少ないかと思います。
もしかしたら、実施してるけど、思うように効果が出せていないという方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、この記事では、実際に弊社が行った改善に向けたLPO施策を具体例を用いて解説いたします。
また頻繁に使っている分析ツールもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
LPO(ランディングページ最適化)とは?
WEBマーケティングの世界には「SEO」や「EFO」そして「LPO」といった言葉があります。
いずれも共通するのは「O=Optimization(最適化)」という事です。
つまり「LPO」を簡単にいうと、LP(ランディングページ)を最適化(Optimization)するということです。
LPOのメリットとは?
そもそもLPとは、商品やサービスの購入といった特定の行動を促すためのぺージを指します。
つまりLPに訪れたユーザーの関心を引いて、途中で離脱させずに、ゴール(購入など)に導くことを目的としたぺージです。
ゴールに導くことを目的としているので、LPの要素というのは非常に重要になります。
ユーザーのニーズに合わせた情報提供や、ページ内でのユーザー行動に合わせた配置転換や細やかな修正を行ことで、ゴール達成をアシストしていきます。
これこそがLPOであり、LPOを行うメリットは「ゴールへの到達率をあげられる」という点にあります。
LPOのデメリットとは?
LPOのデメリットは基本的にはありません。それは「やらないよりやったほうがいい」からです。
というのも、LPOを行わないと(外的な要因以外に)大きな変化が見込めないからです。
強いていうなら、LPOの成果が100%保証されるものではないという点においてはデメリットと言えるかもしれません。
例えば、改善に見込みがあると考えて、LPの内容を修正したら、修正前より成果が悪くなってしまったといった状況です。
この場合は、短期的に見るとLPOをやらなかった方が成果が良かったということになります。
しかし、違う視点から見ると「うまくいかない施策が分かった」ということになりますので、他の施策を実施することで、大きな改善が出来るかもしれません。
このように、取り組まないと何も変わらないし、何も得られないので、「やらないよりやったほうがいい」でしょう。
LPOの具体例と施策について
ここでは、実際に行ったLPO施策について具体例を用いてご紹介します。
今回LPOを実施させて頂いたのは、月間のコンバージョン獲得件数が10件程度の不用品回収業者さんでした。
LPOを実施後には月間30件以上の獲得ができるLPへと変わり、非常に満足頂けております。
※主な流入経路は、検索広告です。ご予算については修正前後で増減はありません。
具体的に行った施策としては、
- ファーストビューの変更
- コンテンツの配置換え
- フォーム項目の変更
になります。
LPO施策1:ファーストビューの変更
まずターゲットが使うデバイスを分析したところ、パソコンが9割で、スマホ1割、タブレットではほぼ見られていない状況でした。
そこで、パソコンでの「見え方」を軸として、修正を始めることにしました。
まずはファーストビュー(ユーザーがLPに到達して一番始める見える箇所)の改善を行いました。
ファーストビュー内のメイン画像は、テキストが細々と散りばめられており、可読性も低く、何を伝えたいのか分からないといった状況でした。
LPを通して、もっとも伝えたいことを1つに絞り、メインコピーとサブコピーというシンプルな内容に買えました。
また、ファーストビュー内には、今すぐに問い合わせしたいユーザー向けにフォームへの導線を設けました。
LPO施策2:コンテンツの配置換え
次に取り掛かったのは、コンテンツの配置換えです。
LPは訪問したユーザーをゴールに導くために、1本の道筋を作ってあげるべきです。
ここでいう道筋とは、コンテンツが前後に関係しあっているかどうかということです。
特にLPのように1枚のぺージで完結するものは、ぺージの構成が非常に重要になります。
構成については、「PASONAの法則」を元に、配置換えと一部テキストの修正を行いました。
LPO施策3:フォーム項目の変更
最後に取り掛かったのは、フォーム項目の変更です。
これまでファーストビューからのフォームの導線を用意したり、コンテンツを並べ替えたりしたのは、「フォームへ到達させて、コンバージョンに導く」ためです。
せっかくフォームまで到達したのに、コンバージョンせずに離脱されては意味がありません。
そこで、フォームの項目を限りなく減らし、必要最低限の情報のみに限定させて頂きました。
なぜなら項目の多いフォームは、回答されづらいからです。
想像してみて欲しいのですが、「アンケートに協力してください!」と言われて、時間もあるので協力することにしたとします。
いざアンケート用紙を見てみると、100項目くらいあった…なんて場合、協力しようと思ったことを激しく後悔しますよね。
フォームの項目数も同じです。「多い」というだけで離脱要因になってしまうので、必要最低限の項目だけに限定することが重要です。
これら3つの改善により、月間のコンバージョン数を3倍にすることができました。
LPOで使ったのは無料ツールのみ
何か特別なツール使っているのでは?と思われるかもしれませんが、基本的に有料ツールでなくてもLP分析は可能です。
そして、今回のLPOに関しても弊社では無料ツールのみを使った改善を行っています。
- Googleアナリティクス
- Microsoft Clarity
この2つのツールでLP内でのユーザーの動きを把握したり、実際の数値を把握したりしながら、問題点を見つけ、一つずつ改善していきました。
Googleアナリティクス
こちらはGoogleが無料で提供している分析ツールで、世の中の9割以上のLPにはGoogleアナリティクスが設定されているのではないでしょうか?
Googleアナリティクスは、ページ内のあらゆるデータを数値かしてくれているので、修正前後での変化を追いやすいのが特徴です。
例えば、LPをもっと読み込んでもらいたいと考えLPOを実施した場合、「滞在時間」の変化を追うことで、施策が有効だったかどうかを判断することができます。
Microsoft Clarity
こちらはヒートマップツールになります。
よくあるサーモグラフィーのように、LP内のとの箇所がもっとも見られているかといったデータが可視化されます。
特に有用だと考えているのは、実際のユーザー行動が録画データとして見れることです。
LP内のどこで離脱してしまっているか、どこを読み込んでいるか、などのリアルな動きを見ることができます。
ここから、「こういったコンテンツを置いたらどうか?」「ここにフォーム導線を置いたらどうか?」という仮説を立て、施策を実施していくことができます。
このように無料の分析ツールを使って、LPの現状を見つめ、課題を見つけたら仮説を立てて、改善に取り組む。
この流れで行うことで、大きく失敗することはないかと思います。
もし施策を実行して成果が悪くなってしまったと感じたら、スグに戻せばいいのです。
元に戻したら、また別の施策を試してみる、この繰り返しでLPはどんどん良い方向に進んでいくでしょう。
この一連の流れこそがLPOだと考えています。