書いてあること
- こんな人におすすめ:ドメインとサーバーの違いについて知りたい、おさらいしたい人
- 課題:それぞれの違いを端的に説明できない
- 解決策:リアルな世界の状況(建物・住所・土地)と照らし合わせて覚える
はじめに
WEBマーケティングに取り組んでいると必ず出てくるのが「ドメイン」や「サーバー」といった言葉です。
そして企業のウェブ担当者であっても、これらの言葉を理解できている人は少ないように思います。
そこでこの記事では、それぞれの違いや機能について分かりやすく解説していきます。
「サイト」「ドメイン」「サーバー」の関係
WEBマーケティングに取り組むうえで、これらの言葉は頻出ワードです。そしてそれぞれが密接に関係しています。
そして、これらの関係をもっともシンプルに分かりやすく表しているのが、オフラインで言う「建物・住所・土地」という関係性です。
サイトは「建物」のこと
ウェブサイトは、我々の住むリアルな世界でいうところの「建物」に該当します。
大きさ・デザインの異なる建物や、住居としてであったり商業用であったり、使われ方の異なる建物があるように、ウェブサイトも多種多様です。
特にウェブサイトは、企業の宣伝や製品・サービスの広告として活用されることから「お店」として考えると分かりやすいでしょう。
ドメインとは「住所」のこと
ドメインはWEB上の住所に該当します。例えば、新しくできた隣町のお店に行こう!と思ったら、あなたは住所を調べるはずです。
WEB上で、この住所に該当するのが「ドメイン」です。
分かりやすくYahoo!を例にとってみましょう。Yahoo!のトップページに行くには「https://www.yahoo.co.jp/」というURLに行けばいいのです。
そしてこのURLの中で「https://」や「www.」というのは、Yahoo!のサイトに限らず世界中の全てのサイトに共通するルールです。
そのため、それらの共通部分を取り除いた部分「yahoo.co.jp」をドメインと呼びます。
そして「住所」が世界に一つしかないのと同様に、ドメインも1つとして同じものはない、唯一無二の存在です。
ドメインがあるからこそ、WEB上で特定の場所(住所)にアクセスできるようになっているのです。
サーバーとは「土地」のこと
サーバーはサイトのデータや情報が保管される場所、つまりWEB上の「土地」を指します。
あなたがお家を建てるために、土地が必要なように、ウェブサイトを作るためにはサーバー(土地)が必要になります。
共有サーバーとは?
我々が住む世界には、一戸建てやマンションといった1つの土地の中に複数の住居が存在するケースがあります。
WEB上でも同じような事例があります。1つのサーバーの中に複数のドメインが入っている場合です。
これらは「共有サーバー」と呼ばれます。
まさに一つの大きなマンションの中にたくさんの部屋があり、各部屋に異なる家族が住んでいるようなものです。
この場合のマンションが共有サーバーで、各部屋がそれぞれのウェブサイトということになります。
共有サーバーのメリット
共有サーバーは、コストが安いことが最大のメリットです。
特に中小零細企業では「レンタルサーバー」を活用している企業が多いでしょう。
まさに土地を借りて、その中でお店をやっているような状況ですね。
お店をまるまる建てるより、マンションの一室を借りる方が、コストはうんと下げられることは明白でしょう。
レンタルサーバーは、1つの土地を複数の人に分け合っているため、各自の負担が少なくなっています。
さらに割り当てられた土地の中に、マンションを建てるか一戸建てを建てるかは利用者が自由に決められるので、複数のサイトを1つのサーバーで管理する場合は、よりお得になるでしょう。
共有サーバーのデメリット
しかし共有サーバーにはいくつかの危険性もあります。
例えば、実際のマンションで、隣の人の生活音がうるさいと、自分の部屋にも聞こえてくることがありますよね。まさに騒音問題です。
共有サーバーに当てはめてみると、他のウェブサイトに多くのアクセスが集中していまい、自分のウェブサイトが重くなるといったことが発生ます。
もう一つは、セキュリティの問題です。マンションの入り口がオートロックでも、住人が入っていくタイミングを合わせれば不審者でも簡単に侵入できてしまいます。
これを共有サーバーに当てはめると、他のウェブサイトがセキュリティ対策をしっかりしていないと、同じサーバー内にあるウェブサイトも影響を受ける可能性があるということです。
このように、同じ土地利用者の影響を受けてしまうのが共有サーバーのデメリットになります。
しかし、そこまで悲観するものではありません。それぞれしっかりと対策を取っておけば未然に防ぐことができます。
サーバー移管とドメイン移管について
これまでに一度は「引っ越し」をしたことがある人は多いのではないでしょうか。
WEB上でも同じように、引っ越しをする場合があります。それが「サーバー移管」と「ドメイン移管」です。
サーバー移管とは
あなたのウェブサイトの「土地」を変えるということです。
例えばアメリカなど海外では、建物ごと引っ越しをすることがあります。ひろゆきさんが動画をあげていましたが、まさにこんな状況です。
今住んでいる土地から、もっと良い場所に引っ越しをするような感じですね。
サーバーを移管すると、あなたのウェブサイトのデータやファイルを新しいサーバー(新しい土地)に移動させます。
移管をする理由としては、より早いサーバーに乗り換えるときや、サーバーのコストをさげたいときなどがあるでしょう。
注意点としては、サーバー移管時に、一時的にウェブサイトが閲覧できなることがあります。
水道・ガス・電気なども、事前に契約していなければ使えない場合がありますよね?WEB上でも同じような事態が起こり得るので、サーバー移管は計画的に行う必要があります。
ドメイン移管とは
ドメイン移管とは、あなたのウェブサイトの「住所」を変えることです。
例えば、引っ越しをしたときに必要な手続きとして、運転免許の更新や郵便の転送などがあります。
ただし、ウェブサイト(建物)やサーバー(土地)は動かさずに、ドメイン(住所)だけ変えることもできるので、これはリアルな世界ではなかなか起こり得ないことです。
例えば、住んでいる市区町村が吸収合併などで、名称が変わったときなどは、このような状況があるかもしれませんね。
ドメインを移管する理由としては、より覚えてもらいやすくする、サイト名やサービスの変更にともなって、などがあげられるでしょう。
ドメインを移管すると、移管前のURLでは、ウェブサイトにアクセスできなくなってしまうので、郵便の転送手続きのように「新しい住所はこちらですよ」というお知らせをするとよいでしょう。
ドメイン移管も、サーバー移管どうようにウェブサイトの一時的なダウンやメールの受信などに影響が出る場合がありますので、注意が必要です。