書いてあること
- こんな人におすすめ:LPの成果に不満を感じている中小零細企業の経営者やそのウェブ担当者
- 課題:LPを改善したいが、何から着手すればいいのか分からない。
- 解決策:目標を明確にし、現状把握を通してギャップを見つける。
はじめに
有難いことに、日頃より中小零細企業の経営者やそのウェブ担当者、マーケティング担当者の方から、多種多様なご相談を頂きます。
そしてご相談内容としてLPの成果に不満を持っている企業さまが実に多くいらっしゃいます。
LPを改善して、よりよい成果を出したいが、どのように改善を進めればいいのか分からないとご相談抱きます。
そこでこの記事では、実際に弊社で実勢しているやり方やツール、抑えるべき着眼点について解説していきます。
LP改善における全体の流れを把握する
まず何よりも大切なのは、LP改善の全体像を把握するということです。
弊社でLP改善に当たる場合は、大きく3つに分類して考えていきます。
1:「目標」の明確化
「改善」をするには、向かうべきゴールが必要です。つまり目標なくして改善はありえません。
まずはLPを介して達成したい「目標」を洗い出します。このときより具体的な、数値化された目標が望ましいです。
例えば、「LP経由の売上をアップしたい」のであれば、「件数を〇件増やす」といった定量化できる目標を掲げることが重要です。
2:現状分析から課題を見つける
目標を明確にしたら、現状の把握をしましょう。
既にお客様がいるのであれば、そのお客様を獲得するのに、どれくらいの広告費やLPへのアクセス数などを要したのかを洗い出しましょう。
そして現状の数値と目標数値とで「何が足りていない」のか「何が直接的な影響を与えているか」を分析していきます。
3:課題を1つずつ改善していく
目標達成を妨げる課題が1つであれば迷うことはないのですが、複数の課題があげられる場合は、影響度の大きいものから着手しましょう。
例えば、「➀直帰率が高い」という課題と「②フォーム箇所への到達率が低い」という2つの課題が見つかったとします。
このときまず取り組むべきは「➀直帰率が高い」という課題です。
なぜなら直帰率を改善することで、フォーム箇所への到達率があがる可能性がありますが、「②フォーム箇所への到達率が低い」を改善しても直帰率が高いという課題は残されたままです。
このように、課題が複数見つかった場合は、一直線上に並べてみてください。このとき、より上流に位置する課題ほど影響度が大きいと考えられます。
課題が改善されたかどうかは、再度現状分析を行い、数値の変化を見てみましょう。
改善が見られない場合は、別の方法を試します。これを改善するまで続けるのです。
なかなか1回で改善することができなくとも、次第に精度が上がってきますので、まずは何度も試行錯誤しながらコツをつかみましょう。
LP改善のポイント!抑えるべき着眼点
弊社がLP改善において最も重要視しているのは「原因と結果の関係」です。「AをするとBになる」と関係を見つけるのです。
LPの電話ボタンを例にしたときに、「ボタンを押す(A)と電話がかかる(B)」という関係はイメージできるかと思います。
しかし「電話がかかる(B)とボタンを押す(A)」という逆転にはハテナが浮かびます。このように逆転できない現象こそ「原因と結果の関係」です。
つまりLPからの「電話数」が少ないことが課題だとすると、改善すべきポイントは「どうやってボタンを押してもらうか」ということになります。
ボタンのデザインを変えるのか、ボタンの位置を変えるのか、ボタンのテキストを変えるのか、色々な改善点を考えることができます。
LP改善は現状の「悪い結果」を生み出している「原因」は何かを突き止めて、修正するということです。
たったこれだけです。
多くの企業が、LP改善で失敗してしまうのは、この「原因と結果」を見極められていないからです。
ボタンの色を変えたからといって、お問い合わせの件数が増えるわけではありません。
お問い合わせの件数が増えるのは、お問い合わせの直前にある何らかの要素です。フォームの入力項目なのか、そもそもフォームへの到達数なのか…。
どうしても「ボタンの色に原因がある」と考える場合は、実際に試してみて数値の変化を見てみましょう。そして改善しなければ元に戻して別の施策を試みてください。
LP改善は無料ツールで事足りる。
LP改善において分析は非常に重要な項目ですが、この分析をするためのツールにお金をかける必要はないと考えています。
有料ツールを使う場合は、無料ツールでは実現できないことがあったときで良いと考えているからです。
そして、最近では「AIが~」という営業文句で有料ツールを売りつける業者もありますが、これも無視で大丈夫です。
AIに分析してもらう必要があれば、有料ツールを使ってください。まずは無料ツールでご自身が分析してみることが何よりも重要です。
特に「こんなに機能があるのに無料なの!?」と思うツールも少なくありません。
弊社がLP改善においてよく使っている無料ツールは以下の2つです。
- GA4(Googleアナリティクス4)
- Microsoft Clarity
それぞれ見ていきましょう。
サイト分析:GA4
サイト分析に欠かせないツールと言えば、真っ先に挙げられるのがGoogleが提供しているGoogleアナリティクス4(GA4)です。
GA4では、サイト(LP)についての詳細な数値情報を見ることができます。
例えば、LPを訪れているユーザーは、SNSからの流入が多いであったり、特定のページに訪れているユーザー多いであったり、細かい数値を拾えるので課題を見つけるのに役立ちます。
ヒートマップ:Microsoft Clarity
Microsoft Clarityはその名の通り、Microsoftが提供するヒートマップツールです。
LP上でのユーザーの動きが見れる「レコーディング」機能などは課題発見に大いに役立ちます。
またLPのどこで離脱してしまっているのか、フォームのどこで躓いているのかといった情報まで見ることができます。
予測ではなく、ユーザーの実際の動きを見ながら改善案を考えることができるので、重宝しています。
そしてこれらのツールは、すべてを使いきれないほど多機能なのに、無料なのです。(24年3月現在)
これらのツールを使い倒してみて、どうしても満足できないのであれば、そこで初めて有料ツールを検討してください。
そして、あくまでもこれらのツールは「分析」にしか使えません。分析したうえで「改善」というアクションを起こさないかぎり、何も変わりません。
分析は今日、今からでも行えます。まずはこれらの分析ツールを導入してLPの現状把握から始めましょう。