書いてあること
- こんな人におすすめ:「資料請求ボタン」を設置しているけれど、全く押されないと感じている経営者やウェブ担当者
- 課題:ウェブサイトからの資料請求やお問い合わせが少ない、もしくは全くない。
- 解決策:「CTAボタン」の分析とABテストを実施しましょう!
はじめに
弊社のお客様である工務店の社長さまより、次のようなお悩みをお聞きしました。
「新しくパンフレット作ったから、自社サイトに資料請求フォームを設けたんだけど、ぜんぜん問合せないんだよなぁ…」
さっそくサイトを拝見すると、たしかに資料請求用のボタンは設置されてはいました。
しかし、パッと見ただけでも「押したくなる」ような”仕掛け”が無いように見受けられました。
「社長!これ、ちょっと工夫するだけで、ボタン押してもらえるようになりますよ!」
とお伝えし、具体的な改善施策をアドバイスさせて頂きました。すぐに施策を実行して頂き、直後より資料請求がジワジワと発生するようになりました。
このように「ちょっとの工夫」で、改善することができます。たかがボタン、されどボタンです。
この記事では、ご紹介した工務店さまのように、資料請求ボタンが全く押されないことに課題を感じている方へ、改善のポイントを解説いたします。
ユーザーにアクションを促す「CTAボタン」とは?
多くの企業では、先ほどの工務店さまのように「資料請求をしてほしい」といった特定のアクションを促したいと考えているのではないでしょうか。
資料請求に限らず、「お問い合わせ」「無料相談」「商品購入」「電話」など業界や業種、商材によって促したいアクションは異なるかと思います。
そして、これらのアクションを促すためのボタンは「CTAボタン」と呼ばれます。
CTAボタンとは?
CTAボタンとは、「Call To Action(コール・トゥ・アクション)」の頭文字をとったものになり、ユーザーにアクションを促すためのボタンです。
ホームぺージにおいては、フォームや電話などユーザーと直接つながるための重要なポイントにおいて用いられます。
CTAボタンの工夫が必要な理由
CTAボタンは、ただ設置すればいいというものではありません。なぜなら、ボタンは押されてはじめて機能するからです。
押されないボタンは、そこに存在する意味がありません。あってもなくても変わらないなら、さっさと削除してしまった方がいいでしょう。
だからこそ、ボタンの機能を最大限に活用できるように「工夫」が必要になります。
特にCTAボタンは、ホームぺージを運用する目的(コンバージョン)に直接関係しているため、改善の有無により、成果に大きな違いが出ることもあります。
CTAボタンを上手く活用して、資料請求などのコンバージョンを獲得したい方は、次章でお伝えする改善施策をお試しください!
資料請求ボタンを徹底的に改善!
CTAボタンの”色”を変える!
まず大事なのは、見た目、ビジュアルです。
ホームぺージ上の資料請求ボタンのデザインは、コンバージョン率に直接影響を与えます。
ボタンの色や形、サイズはぺージ内で存在を際立たせ、ユーザーの行動を後押しする重要な要素になります。
色の選定については、以下の3つの視点で考えましょう。
- ホームぺージの全体的な色合い
- 企業カラーとの調和をはかる
- より目立つ色を選ぶ
CTAボタンの”カタチ”を変える!
次はカタチです。これはあまり凝り過ぎないことです。「シンプルで分かりやすい」を基準に選びましょう。
なぜなら、ボタンであることが認識されなければ、押してもらえないからです。作り手がボタンだと認識していても、実際にクリックするユーザーがボタンであると気づかなければ、意味がありません。
工夫のポイントとしては、影や動きをつけるなど「押せる感」を演出することです。
影をつけると立体的に見えてボタンらしさが出てきます。またキラッと光らせたり、上下に動きをつけることでボタンらしさを作り出すことができます。
CTAボタンの”テキスト”を変える
CTAボタンが押されるか、押されないかを大きく左右するのは「ボタン内のテキスト」です。
よく見かけるボタンテキストは「詳しくはこちら」「お問い合わせ」といったテキストです。
みなさんも一度は見かけたことがあるのではないでしょうか?もしかしたら自社のサイトのボタンテキストがこのような文言かもしれませんね。
これらのテキストが決して悪いわけではありませんが、より明確に行動を促す言葉を選んであげる方が良いと考えます。
例えば「資料請求する」や「無料ダウンロードはこちら」といった直接的な表現です。
ボタンのテキストはいわば「指示」です。より明確な指示の方が、ユーザーは迷わずアクションを起こすことができます。
効果測定:分析と改善のためのツール
ボタンは設置して終了ではありません。むしろ設置してからがスタートです。
先ほど紹介した「色」「カタチ」「テキスト」をさまざまなパターンで試して最適な組み合わせを見つけることが重要です。
分析しないことには改善に進めない!
いざ改善!と思っても、現状の把握から始めないことには、改善したかどうかは分かりません。そこでホームぺージを分析する必要があります。
設置したボタンが実際に押されているのかどうかを分析し、もし押されていないなら、どうすれば押されるのか?を考える必要があります。
資料請求ボタンの分析には、Googleアナリティクスなどの分析ツールを使って分析することがおすすめです。
ボタンのクリック数やコンバージョン率を追跡して、ボタンのパフォーマンスを詳細に分析するのに役立ちます。
改善は繰り返し行って、最適解を見つける!
たった1回の改善でうまく行く確率が極めて低いです。何度も改善を繰り返す中で、自然と効率的な改善方法が見えてきます。
逆を返せば、最初からうまくいく人はいませんので、肩の力を抜いて、うまく行ったらいいなくらいで改善にあたりましょう。
ボタンの色やカタチといったデザインに関する部分、ユーザーへの指示となるテキストを、複数のパターン試しましょう。
時にはボタンの配置箇所を見直したら、思い切って数を減らしたり増やしたり、やれることは沢山あります。
またユーザーの行動を追跡し、資料請求までのユーザー行動を理解して、ボタン以外のウェブサイト要素の最適化にもつなげることができます。
効果検証:効果的なA/Bテストの実施
資料請求ボタンを最適化するには、ABテストが非常に有効です。
ABテストは、異なるデザインや文言のボタンを出し分けて、どちらがよりクリックされるのか、どちらがコンバージョンに寄与しているかを測定する手法です。
例えば、赤いボタンと緑色のボタンでテストを行い、反応の良い方を採用するといった改善を続けていくことで最適化されていきます。
前述の「色」「形」「ボタンのテキスト」から、ボタンの「配置」「数」など、いろんな角度から検証することをおすすめしています。
ただし、ABテストを行う際には、一度に一つの要素だけを変更してテストすることが重要です。
これにより、どの変更が効果的だったかを正確に把握することができます。
「ボタン」はあくまでも手段
資料請求ボタンを最適化することは、ウェブサイトからのコンバージョン率を高めるうえで非常に重要です。
デザインの改善や継続的なABテストの実施、分析ツールを使用した追跡により、より多くのユーザーを資料請求に導くことができるようになります。
そしてこれは、実際に私が実施して効果を得た方法なのですが「ボタン」にこだわる必要はありません。
そもそもの目的は「資料請求フォーム」へ導くことのはずです。
「ボタン」はあくまでも誘導手段の一つです。
テキストリンクであったり、画像リンクであったり、誘導の手段は他にもあります。
ABテストを続けたからこそ、他の選択肢が見てきて、実際に大きく改善することができました。
資料請求が少ない、全くないと感じていらっしゃる方はぜひ、ボタンのABテストを実施してみましょう。
必ず、そこから見えてくるものがあるはずです。