書いてあること
- こんな人におすすめ:これからWEBマーケティングを始めたいと考えている中小零細企業の経営者やウェブ担当者
- 課題:何から始めるべきなのか分からない。身近に聞ける人もいない。
- 解決策:3つのステップを踏んでいく。投げ出さない。
はじめに
事業成長のためにWEBマーケティングを始めようと考えているけれど「何から始めればいいのか分からない…」とお困りの方は少なくありません。
この記事では、WEBマーケティングの始め方について初心者でも取り組みやすい最も重要な3つのステップを紹介します。
具体的な「手段」というよりは、失敗しないための「考え方」について解説しています。
なぜなら、「手法」ばかりに着目し、「なぜWEBマーケティングに取り組んでいるのか?」という本質の部分を見失っている企業が、非常に多いからです。
しっかりとした「考え方」を把握しておけば、最適な「手法」が見えてきます。WEBマーケティングで迷わないためにも、ぜひ参考にしてみてください。
STEP1:「目標設定」こそ全ての始まり。
ヒトは何かを始めるときに、「目的」を持たないことはありません。無意識に思えるようなことでも、突き詰めていけば必ず「目的」があります。
例えば、お腹が減ったと感じたときに、何か食べるものを探したり、飲食店を探すという行動の目的は「お腹を満たすこと」です。
「〇〇が食べたい」や「こんなお店がいい」といった要望は、あくまでも「手法・手段」です。
最終的なゴール「お腹を満たすこと」にたどり着くための通過点に過ぎません。
WEBマーケティングにおいては、ホームページ制作やウェブ広告というのはあくまでも「手法・手段」であり通過点に他なりません。
この先に、自社製品やサービスの売上アップといった「最終的なゴール(目標)」が必ずあるはずです。
これからWEBマーケティングを始めたいとお考えの方は、とにもかくにも「目標設定」から始めましょう。
より分かりやすい目標設定の仕方としては「WEBを介して、自社の何を達成したいのか?」という問いについて考えてみることです。
そして、その目標は絶対に見失わないために「定量的(測定可能)」な目標にすることです。
例えば「WEB経由の売上を20%アップさせる」といった具体的な数値を用いた目標を設定することです。目標数値とのギャップを常に把握しておくことは非常に重要です。
残念ながら、多くの企業では「手法・手段」がそのまま目的となってしまうときがあります。これは、ホームページ制作などでよく見受けられます。
本来は目標達成のための手段であるはずの「ホームページ」が、どこかのタイミングで「かっこいいホームページを作る」と言った斜め上の方向にシフトしてしまうのです。
「かっこいい」は目標達成のために必須の条件なのでしょうか?
ホームページが完成すると、何もせずとも目標達成できるのでしょうか?
このように目標を見失わないためにも定量的な目標を掲げるのです。
こうすることで「自分がいまどこにいるのか、そしてどこに向かうべきなのか」が明確になり、WEBマーケティングを取り組むうえで道に迷うことはなくなるでしょう。
STEP2:「分析」で現在の健康状態を把握する
1年に1回、健康診断を受けている人は少なくないでしょう。定期的に現在の健康状態を把握することは、その後の動きに影響を与えます。
STEP1で定量的な目標設定を行ったら、常に目標との差を「分析」する必要があります。なぜなら、差を埋めないかぎり目標は達成できないからです。
ここで重要なのは「どこが悪いのか」を見つけ出すことです。
例えば、健康診断で「あなたは不健康です」とだけ伝えられたら困惑してしまいませんか?これでは、健康になるために何をすべきか分かりません。
「中性脂肪の数値が高い」や「肥満」という具体的な診断の方が、具体的な改善策を考えられるはずです。
WEBマーケティングにおいても、一連のマーケティング活動において「どこが悪いのか」を見つけ出すことが重要です。
「一連の」というように、一本の線上で考えると分かりやすいです。
例えば、ホームページからの問い合わせ数を月30件に増やしたいと考えているとします。
- 1:ホームページには月間10,000人が訪れます。
- 2:そのうち50人が問い合わせフォームを訪れます
- 3:フォームに訪れた5人に1人が問い合わせしてくれています
※本来は「問い合わせ」の先にさらに商談件数や成約件数といった目標があるかと思いますが、ここでは分かりやすく上記のような項目とさせていただきます。
では、この中で、どの数値を改善すれば、目標を達成できそうでしょうか?それぞれ見ていきます。
- 分析1:ホームページの訪問者が3倍の30,000人になれば、月30件に手が届きそうですね。
- 分析2:フォームへの訪問数が3倍になれば、月30件に手が届きそうですね。
- 分析3:フォームを訪れた2人に1人が問い合わせしてくれたとしても、月に25件しかありません。これでは目標達成できなさそうです。
では、分析をもとに改善案を考えてみましょう。
- 改善案1:ウェブ広告を出してアクセス数を増やしてみる。
- 改善案2:ホームページ内にフォームへの導線を増やしてみる。
- 改善案3:訪れた全ての人が問い合わせるフォームを作る。
このように、目標達成の数値を明確にすることで、具体的な改善案までスグに導き出すことができます。
また改善案3のように「現実的ではない」箇所も見えてくるので、そうなると改善に向けて実際に動き出すべきは改善案1か改善案2であると絞り込むことができます。
STEP3:「効果検証」で目標達成に近づく
目標と現状の把握を分析したら、目標達成にむけて「改善」を行っていきます。
そして、この改善においては「1+1=2」のような明確な答えがあるわけではありません。
➀やってみて②前後の変化を観測して③良し悪しを判断するという作業を繰り返すことで、より「答えに近い=最適解」に辿りつくことができます。
「PDCA」という言葉がまさにこれに当たります。
- Plan:改善すべき点を洗い出す
- Do:実際に手を加える
- Check:変化を観測する
- Action:良し悪しを判断してPに戻る
前述のとおり、明確な答えがないので「もう改善する余地はない」という状態はありません。
目標を達成するまで、このPDCAのサイクルを回し続けるのです。
経営の神様と称される松下幸之助さんは次の言葉を残しています。
「失敗したところでやめてしまうから失敗になる。成功するところまで続ければそれは成功になる。」
WEBマーケティングで成果を出せない企業の多くは、そもそも上記のSTEPを踏めていないか、もしくは途中で投げ出してしまっています。
実際のところ、WEBマーケティングは泥臭いことばかりです。でも途中で投げ出さず、辛抱強く続けていった先に大きなリターンがあります。
例え短期的に結果がでなくても焦らず、継続していきましょう。本記事で紹介した3ステップさえ踏んでいれば、迷うことはありません。